「遊戯王5D's OCG デュエリストボックス」のDVDに収録されているオリジナルエピソードの感想です。アニメ本編との違いも織り交ぜながら、ネタバレにならない範囲で書くことにします。
まず基本的な映像はアニメ本編の第1期のものが使用されています。具体的にはOP、ED、サブタイトル、アイキャッチです。スタッフも基本的にアニメ本編と同じですが、アニメ本編で監督を務める小野勝巳さんが監修としてクレジットされています。おそらくアニメ本編との掛け持ちはスケジュール的に厳しく、要所要所のチェックを行うにとどめたと思われます。
オリジナルエピソードの内容は純粋に遊星とジャックのライディングデュエルを描いたものです。竜の痣の話はもちろん、ゴドウィンを始めとするイリアステル関係者は一切登場しません。デュエルキングであるジャックの無敗神話が続いているところを見ると、アニメ本編のパラレルストーリーという位置付けと考えていいでしょう。
遊星とジャックの決闘のみを描いているため、ストーリー性はほぼありません。以下、印象に残った場面についてコメントしていきます。
・力の入ったレッドデーモンズとスターダストの召喚シーン
アニメ本編とは違ったエフェクトで楽しませてくれます。漢字二文字で表すなら、レッドデーモンズは「爆誕」、スターダストは「氷裂」といったところでしょうか。ジャンプスーパーアニメツアーで先行上映されることが決まっていたため、「大画面を意識した演出をしている」という想いが感じられました。
・龍亞、龍可とともに観客席でデュエルの解説をする十六夜アキ
ある意味ではこれが一番の見どころと言えるかもしれません。現時点でアニメ本編のアキは出番が少なく、日常的な会話シーンもほとんどない状態です。アキが龍亞や龍可と打ち解けており、さらに解説役を担当することはアニメ本編では遠い先か、全くないままに終わる可能性すらあります。アキの出番が少なくてやきもきしている人ならば必見です。
・ジャンプする遊星のDホイール
どういうシチュエーションかは実際の映像で確認して欲しいですが、カードの効果でジャンプまで可能になってしまうとは…。ライディングデュエルだから絵になるものの、通常デュエルだったらさぞヘンテコな演出になっていたことでしょう。Dホイールのポテンシャルを「これでもか」というほど見せつけてくれた一幕でした。
・宇宙で激突するレッドデーモンズとスターダスト
遊戯王ではモンスターの演出で宇宙空間が登場することが少なからずあります(「デュエルモンスターズ」のサテライトキャノンなど)。その恒例とも言うべき演出がこのエピソードにも盛り込まれています。バスター化した両者が激突するにはスタジアムは狭すぎたようです。
総評を言うと、単発のエピソードにしてはそこそこ出来は良く及第点に達していると思います。欲を言えば、何らかのエピローグを入れてもらいたかったですね。デュエルの決着とともに終幕というのは寂しいです。今後、このオリジナルエピソードに登場したカードがアニメ本編に絡んでくるのかどうか楽しみにしておきます。
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